40歳過ぎたら眼底検査をうけましょう!!って

バカボンのパパのポスターを見たことがありますか?「眼底検査を受けるのだ」ってバカボンのパパの声が聞こえてくる年代は、テレビ放映時期を考えるともしかしたら50代半ば過ぎなのかもしれません。ちなみにバカボンパパは41歳だそうです。

眼底検査と言われても「眼底ってどこなの?」ってなりますよね。まずは眼底について少し説明していきます。ズバリ眼底は目の奥のことです。

この縦断面模型は右眼です。なんで右眼だとわかるかというと、視神経乳頭と言われる黄色いリングが黄斑部より右側にあるからです。黄斑部は直径1.5~2mm程度のとても狭いエリアですが、細かいものを識別したり色を見分けるための視細胞が特に密集している場所で、ここが健全じゃないと視力(1.0)以上を得られません。障害されると歪んで見えたり、周囲は見えるのに肝心なところが見えにくいなど強く見え方に影響を与える場所です

視神経乳頭は視神経がこの場所に集まり束となって眼から出ていく出口です。出口なので誰でも真中がへこんでいるのですが、通常よりへこみ(陥凹)が大きいと緑内障の可能性があるといわれています。へこみの大きさは個人差があり【大きい≠異常】なのですが、陥凹が大きい場合、異常の疑いが強くでるので眼底カメラの映像だけでなくOCTで網膜の厚みを確認します。

眼底カメラで右眼を撮影すると黄斑部の右側に視神経乳頭が映ります。黄斑部が周辺の網膜より色が濃くなっているのは、黄色の色素キサントフィルが豊富に含まれているためです。少し自慢ではありますが、当院の眼底カメラは人間ドッグなどで使われているカメラより広範囲に撮影できレーザー光で撮影するので白内障などで水晶体の濁りがあってもかなりきれいに映ります。

職場などの定期健診の法律で決められた検査は視力検査だけです。先ほど説明したように視力に大切な黄斑部になんだかの障害が出た時は、本人も歪んで見えるとか見づらくなったなど自覚があるので、健診で指摘される前に自ら眼科へ受診する可能性が高くなりますが、眼底検査でわかる病気の一つ、【日本の失明率ナンバー1の緑内障】は、視野の一部が欠けても視力は維持し続けるので自分では気が付きにくい病気です。この病気の恐ろしいところは、一度失った視野は取り戻せないことです。早期に発見して、点眼を続け現状を維持し続けることがとってもとっても大事なのです。また、糖尿病や高血圧等の疾患で起きる眼底出血についても初期であれば、ほとんど自覚症状はありません。早期に発見できて対処していれば、視力の低下を防げたのに、視力が低下してから受診したために視力の改善が難しいという場合も多々あります。よって、これらの早期発見のためには眼底検査が必要です。

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