アイフレイルって何?

10月10日は「目の愛護デー」です。アイフレイルって何のことか知っていますか?何か最近、フレイルとかサルコペニアだとかロコモなんて横文字の言葉が当たり前のように使われて、????ってなりませんか?

今日はアイフレイルについて少し説明していきたいと思います。

まずはフレイルとは、2014年日本老齢医学会から、高齢者の筋力や活動が低下している状態を、介護前状態として、英語の[Frailty]を語源として提唱されました。つまり、健康な状態ではないけどまだ要介護まではいかない、そんな段階のことです。

誰でも40歳を過ぎ年齢を重ねていくと、心身や社会性などダメージを受けたときに、回復力の低下を感じ始めます。そして、徐々に健康に過ごせている状態から、日常生活を送るためになんだかの支えが必要になる要介護状態へと変化していきます。しかし、自分の状態に向き合い、予防に取り組むことで加齢によるダメージの進行を緩めたり、健康に過ごせる状態に戻ることが出来る【可逆性(逆に戻りうること・もとの状態に戻りうること)】という特性がフレイルにはあります。

自分の状態に向き合い、予防に取り組むことは、簡単のようで結構難しいことです。

2021年日本眼科啓発会議で「加齢に伴う目の機能低下をアイフレイルという」と提唱しました。アイフレイルって言葉を知らなかった方が多いのも当然です、つい最近の言葉です。この機に覚えていただければ嬉しいです。

眼が痛い、ものすごく痒い、または急に見えなくなったときは眼科に行こう!となりますが、夕方の運転が苦手になったとか、前より対向車のライトがまぶしく感じる、新聞の字が読みづらくなったなんて症状は、歳のせいかな・・夕方に運転しなければいいし、新聞も別に読まなくても問題ないし、と放置しがちです。眼のさまざまな機能は加齢とともに当然衰えてきます。プラスαで喫煙などは生活習慣からのリスク、糖尿病や遺伝的なものは内面的からのリスク、強い近視の方などは眼の形からのリスクなどあります。すでにいろいろな目の病気を発症する予備軍の状態だと思ってください。加齢にプラスして視機能にリスク(障害が発生する可能性)を持っている状態です。強い近視が高リスクなことは意外に知られていないかもしれません。また糖尿病で内科にかかっていて、眼科に受診して下さいと言われていてもなかなか受診しない方もいます。脅しではなく最悪失明します。必ず眼科に糖尿病手帳を持って受診して下さい。

アイフレイルのチェックリストで2つ以上あてはまると、アイフレイルの可能性が有ります。歳のせいだから仕方がないと諦めているあなた、もしかしたら重大な病気の初期症状かもしれません。早期に発見して適切な治療や対策を行えば、回復させたり、進行を遅らせたり、症状を緩和させたりすることが出来ます。「蟻の一穴天下の破れ」ということわざからもわかるように、小さいうちに対処して、穏やかな老後を過ごせるようにしましょう。

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