前回のOCT検査ってどんな検査?では光を使って目の奥にある網膜を立体的に見えるようにする検査と説明しました。今回は、この技術をさらに発展させた「OCTアンギオ(OCTA)」という検査を簡単に説明したいと思います。
ずばり、アンギオとは「血管」という意味です。
つまりOCTAは網膜の血管をのぞく検査です。
網膜の血管の状態をみる検査は、以前から「蛍光眼底造影」という検査があり、腕の静脈から造影剤を注射し、心臓を経由して目の血管に造影剤が流れていく様子を撮影し、目の血管の状態を検査します。腕に注射した造影剤が目に到達するのにどのくらいの時間がかかると思いますか?10分ぐらい?もっと早くて2分ぐらいじゃないの?いえいえ、なんと8~10秒後には網膜のすぐ外側にある脈絡膜に到達し、10~15秒で網膜に到達します。思ったより、血液の流れは速いことに驚きませんか?
蛍光眼底造影検査は大変有用な検査ですが、造影剤によるアレルギーや体の負担を心配される方も少なくありません。そして、すぐに今から簡単に検査しましょう。とはいきません。
OCTAは、造影剤を注射しなくても血管の状態を、今すぐに調べることができる検査です。光を何度も高速で当てることで、血管の流れている部分だけがわずかに動きがあることを検出し、その動きをもとにして、血管の形を再現します。
つまり、「血の流れのあるところ」を光で見分けているのです。
では血管を見るとどんなことがわかるのでしょうか。
OCTAは、網膜の中の血管の流れを層ごとに見ることができます。例えば
・表面の毛細血管の密度
・黄斑周辺の血流の状態
・深い層の血管の形
などが、色分けされた画像で表示されます。


加齢黄斑変性などでは、新生血管ができていないかを確認したり、糖尿病網膜症では、血の流れていない(無血管領域)部分を探したりします。病気の早期発見や、治療の結果を確認するうえで非常に役立つ検査です。
OCTとOCTAは同じ装置で行われます。OCTは「形(構造)」を見る検査、OCTAは「血の流れ(血管)」を見る検査と考えるとわかりやすいでしょう。
例えば、OCTでむくみがあるとわかっても、その原因が「新生血管」によるものか「血流障害」なのかはOCTだけではわかりません。そこにOCTAを組み合わせることで「なぜ、むくみが起きているのかの原因」をより詳しく調べることができるのです。
いいことばかり説明しましたが、OCTAは光が届く範囲の血管しか見ることはできません。そのため、硝子体出血や濁りがあると、光が目の奥まで届かず血管が見えにくくなることがあります。また、血流がとても遅いところは「流れがない」と判断してしまうこともあります。
それでも、造影剤を使わずに血管の状態を立体的に見ることができる点は大きな利点です。造影剤検査と違って、体への負担なく何度でも繰り返し検査できるため経過観察にも向いています。
【OCTAが活躍する病気】
・加齢黄斑変性:新生血管の有無や広がりを確認
・糖尿病網膜症:血管の閉塞や無血管領域の検出
・網膜静脈閉塞症:血流の回復や再開通の有無を確認
また、近年では緑内障の研究にも応用され、視神経周辺の血流が低下していないかを調べる試みも行われています。
OCT検査は数秒で簡単に終わりますが、OCTAは5分ぐらいかかります。
えー!!5分も瞬きを我慢するの?無理!!と思った方いませんか?
大丈夫です!!OCTAは検査途中でも瞬きはしてかまいません。瞬きをすると、スキャンの赤い線が止まり、目が開いてから検査再開となります。なので、瞬きが多いと、申し訳ありませんんが、検査時間は長くなります。
目が乾いて、瞬きが我慢しにくいときは、涙と同じ成分の目薬を点眼いたしますので、どうぞご安心して検査を受けて下さい。











